前の記事 西武の来季内野陣は、原拓也選手が台風の目
次の記事 牧田和久投手、西武では12年振りの新人王獲得

ミンチェ投手、12年目で取得したFA権を行使



さすがにミンチェ投手がFA宣言するとは、筆者自身まったく予測していなかった。昨季同様、西武球団がFA宣言後の残留を認めていなければ、ミンチェ投手もFA権を行使していなかったかもしれない。しかし今季からは球団の方針が変わり、FA宣言後の残留も認められるようになった。今季のミンチェ投手の活躍からすれば、他球団が自分をどのように見ているのかを知りたくなるのは、ごく自然の流れだったかもしれない。

ミンチェ投手は今季が12年目のシーズンだった。過去には期待通りの活躍を見せた年もあったが、しかし全体的に見れば決して輝かしい成績を残してきたとは言えない。だが今季に関しては、ミンチェ投手の活躍は本当に素晴しかった。先発した唯一の試合では完封勝利を収め、リリーバーとしても見事セットアップ役(=お膳立て役)に定着し、首脳陣も安心して8回を任せられるようになった。そして試合展開によっては2イニングス以上を投げることもあり、ミンチェ投手の活躍がなければライオンズの今季3位という順位はまず考えられなかったことは確かだ。

ミンチェ投手はFA権を得たということで、来季からは日本人選手同様の扱いになる。つまり外国人選手枠に捉われず1軍登録が可能となる。グラマン投手シコースキー投手フェルナンデス選手ブラウン選手が揃っていた時期は、外国人選手枠の問題でファーム調整を強いられたミンチェ投手だったが、来季からはそういうことがなくなる。ちなみにフェルナンデス選手も来季からは日本人選手扱いとなる。

さて、冒頭で昨年までの西武球団はFA残留を認めていなかったと書いたが、これは裏を返せば西武球団は自ら、交渉能力がないと宣言したことと同等だった。球団フロントに交渉力があれば、FA宣言後の残留を認めても何ら問題はない。金額を大切にする選手もいるが、実際には金額以外のことを大切に考える選手がほとんどであるため、資金力に乏しい西武球団であっても、FA交渉後の再契約は十分に可能なのだ。しかし交渉力に自信がないため、西武球団はFA宣言後の残留を禁止することで、FA宣言されることを極力防ごうとしてきた。これは考え方としてはあまりにもプロフェッショナルとして相応しくはない。

だが今季はGMに相当する球団本部長に鈴木葉留彦氏が新任し、FA宣言後の残留も認められるようになった。これは過去、数々の交渉で有力選手の入団にこぎつけてきた鈴木葉留彦氏の自信の表れだと言って良いのではないだろうか。それを考えるとミンチェ投手の慰留は、鈴木球団本部長の最初の大仕事、腕の見せ場となるのではないだろうか。

ミンチェ投手は「新しい挑戦をしたい」というコメントとともにFA権を行使した。鈴木球団本部長は、まずはミンチェ投手が考える挑戦についてをしっかりとヒアリングしなければならないだろう。そしてそれがライオンズで可能なのか、難しいのかを的確に判断していかなければならない。

ミンチェ投手自身は、もしかすると先発にこだわりがあるのかもしれない。そうなると先発陣の層が厚いライオンズよりは、他球団に移籍した方が挑戦はしやすいだろう。しかしそうではなく、セットアッパー以上のリリーバー、つまり守護神を目指すということも挑戦のうちに入るのであれば、ぜひ来季はライオンズで守護神へ名乗り出てもらいたい。いずれにしても今季のような活躍ができると分かった以上、ミンチェ投手は簡単には流出させられない選手であることに間違いはない。とにかく帆足投手同様、全力で慰留に努めてもらいたい。西武球団には決して「伝えることは伝えたので、もう交渉をすることはない」という趣旨の発言は避けてもらいたい。残留の可能性がある限り、ミンチェ投手に対しても帆足投手に対しても、全力で慰留を続けてもらいたいというのがファンの願いだ。

【お知らせ】
最近、日刊埼玉西武ライオンズの記事をブログやmixi日記などで再利用されている方がいるようです。日刊埼玉西武ライオンズの記事は、筆者が許可していない限り、酷似した文章、コピーした文章を他ブログ、他サイトに掲載することは禁止いたしております。もし何かお気付きの点などございましたら、ぜひメールでお知らせくださいませ。ご協力よろしくお願いいたします。

前の記事 西武の来季内野陣は、原拓也選手が台風の目
次の記事 牧田和久投手、西武では12年振りの新人王獲得


日刊埼玉西武ライオンズをフォローしよう!
baseball 記事を楽しんでもらえたら、ランキングに1球の投票をお願いいたします。
にほんブログ村 野球ブログ 埼玉西武ライオンズへ



【関連記事】

2011年11月30日 16:40