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細川亨捕手、西武を去りホークス入り決定
ここ数日はFA宣言をした細川亨捕手関連の記事が多めとなっていたが、この記事もやはり細川捕手の話題だ。ただこの記事は恐らく、埼玉西武ライオンズの細川捕手に関する最後の記事となるだろう。11月23日、ファン感謝デーにて西武ファンと交流した直後、細川捕手はソフトバンクと2度目の交渉の席を持った。そして報道によればその席にはソフトバンクからは秋山幸二監督、細川捕手側からは真紀子夫人が同席したようだ。夫人がFA交渉の席に同席するのは極めて異例だが、細川夫妻は元々秋山監督と親交を持っていたようで、恐らく細川捕手の気持ちもソフトバンク入りで決まっていたことから、実現したのだろう。
細川捕手とソフトバンクは4年契約で合意し、年俸総額は4年2億5000万円~最大8億円の変動制がとられるようだ。つまりインセンティブ条件をすべてクリアすれば、年俸は年平均2億円となる。だが恐らく1年目の年俸は2010年の7100万円と大差ないはずなので(予測では)、活躍によって年俸は将来的に3億円前後になる可能性も含んでいる。出て行かれる側の西武ファンとしては非常に寂しい限りだが、しかし細川捕手のファンという目線で考えれば、この条件は細川捕手にとって最高の内容だったと思う。しかもソフトバンクは今季まで中西健太選手が背負っていた27番を、細川捕手に明け渡すという誠意まで見せた。ここまで誠意ある対応をされれば、細川捕手がソフトバンクに移籍したいと考えるのもよく理解できる。
もし細川捕手が、今季140試合以上でスタメンマスクを被って400打席以上立ったのであれば、筆者も「優勝してからFA宣言して欲しい」と考えたかもしれない。しかし今季の起用法はあきらかに正捕手の座を剥奪された形となった。もちろん正捕手の座は自ら掴み取るものだ。もし上本捕手の捕手としての能力が細川捕手に迫るものであれば、筆者も細川捕手も決して起用法に不満は抱かなかったはずだ。しかしそうではない。捕手としてのトータルの能力を比較すればリード、盗塁阻止率、投手からの信頼、投手が思い切って縦の変化球を投げられる捕球力、状況判断などなど、どれも細川捕手の方が現段階では上だった。だがそれは当然だ。細川捕手と上本捕手とでは、捕手としての経験値がまるで違う。上本捕手も細川捕手と同じ年代、つまり大卒のような年代から同様の経験を積めていれば、細川捕手以上の打てる捕手に成長してかもしれない。
細川捕手は自らの成長を第一に考えた。そういう意味では秋山監督の言う通り、移籍して他球団を経験することでさらなる成長が望めるだろう。そしてファンとして純粋に思うことは、ソフトバンクに行ったら、ソフトバンクの強力投手陣をさらに成長させる女房としての役割を果たしてもらいたいということだ。敵は強ければ強いほど良い。もし細川捕手が加わったホークスに来季、ライオンズがまったく勝てないようなら、それは単純にライオンズが弱いというただそれだけのことだ。だが渡辺監督以下、土井コーチから正捕手の最右翼と指名された銀仁朗捕手ら、そうはさせじと今まで以上に厳しい自主トレ、春季キャンプを過ごしていくはずだ。特に2010年を怪我により棒に振ってしまった銀仁朗捕手は、目に炎を宿してハードなトレーニングを積んでいくことだろう。
銀仁朗捕手は、細川捕手からまだまだ多くのことを学べたはずだ。だが細川捕手がソフトバンクに移籍すれば、ひょっとしたらさらに大きなことを学べる可能性があるかもしれない。それは正捕手として、敵チームの正捕手となった細川捕手のプレーを目の当たりにする機会が増えるためだ。ベンチから見る細川捕手と、グラウンドで並んで見る細川捕手、銀仁朗捕手からすればまた違った多くのことを学べるはずだ。銀仁朗捕手は来季24歳となる。24歳と言えば、細川捕手は野田捕手の故障により主戦捕手となった年齢だが、正捕手獲得には至っていなかった。銀仁朗捕手には来季、ぜひ実力を持ってして正捕手の座を射止め、細川超えを果たしてもらいたい。
今季、渡辺監督は細川捕手と上本捕手を併用した。筆者は時の伊東勤兼任コーチの言葉をよく思い出したものだ。「2人は使わない。2人とも使えば2人とも死ぬ」という言葉だ。つまり捕手というポジションは、それほど育てるのが大変なポジションなのだ。併用しながら育てられるようなポジションではない。多くの読者の方が思い、何人かはブログコメントにも書いていただいたが、相手投手の左右によって右打ち捕手、左打ち捕手を使い分けるような起用法はもう見たくはない。そしてCSの2試合に関しても、その起用法により細川捕手を出場させたとは、筆者は考えたくはない。
外野手からの返球を受け、ホームベース上で何度も走者を憤死させた細川捕手の闘志、雄叫びを筆者は幾度となく目撃している。その姿はまさにホームベースのガーディアンそのものだった。細川捕手の怪我を恐れぬブロックプレーに、筆者は幾度も感動させられた。細川捕手のような、我々ファンに感動を与えてくれる選手がライオンズを去ってしまうのは、本当に寂しい限りだ。23日に行われたファン感謝デーでは、細川捕手への残留コールも沸き起こったという。そのファンたちの気持ちは、筆者にはよく理解できる。
来季から細川捕手は敵となってしまうが、これは仕方のないことだ。プロ選手である限り義理人情だけで野球をやるべきではない。他球団からの評価と比べ、あまりにも低い評価しか得られないのであれば、より高い評価をしてくれる球団に移籍し、自分をさらに高めるべきだと思う。年俸も活躍次第で上がることが約束されれば、それはモチベーションに直結する。どんなに高い技術を持っていても、モチベーションを維持できない球団ではベストなプレーを披露することはできない。そういう意味でも細川捕手は、良い球団に移籍したと思う。監督は何しろ黄金時代の西武野球を目指している秋山幸二監督だ。正捕手の重要性は誰よりも理解している。
細川捕手には来季以降怪我なく、ソフトバンクの正捕手として、ライオンズの正捕手をさらに成長させるような活躍を魅せてもらいたいと思う。そしていつの日か指導者として、必ずライオンズに戻ってきてもらいたいと筆者は切に願いつつ、細川捕手をライオンズファンとして送り出したいと思う。ホークスへ行っても頑張れ!細川亨!!
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2010年11月24日 01:25 Tweet

