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2010/09/29 楽天vs西武 今季最終戦(岸)



2:59
埼玉西武
東北楽天

東北楽天vs埼玉西武24回戦(Kスタ宮城:14,70人)
埼玉西武ライオンズ 15勝8敗1分

継投:○岸孝之~H長田秀一郎~土肥義弘~小野寺力
勝利投手:岸孝之 10勝6敗1S 3.25 入団以来4年連続二桁勝利達成

ホームラン:浅村栄斗(2号2ラン)、フェルナンデス(11号ソロ)
盗塁:中島裕之(15)



【ゲームレビュー】
Kスタ宮城で迎えた埼玉西武ライオンズの今季最終戦、結果的には本当に勝って良かったという感想だ。だがクライマックスシリーズを睨んでいくと、良かったと思える点もあれば、不安を感じる点もあった。その不安は5回表の攻撃だ。先頭バッターから2連続フォアボールをもらって無死二塁一塁というチャンス。バッターは栗山巧選手。ここは送りバントで一死三塁二塁にすべきだと思ったが、渡辺監督は強攻策を取った。もちろん打撃好調の栗山選手に期待したい気持ちは分かる。だが今後迎える短期決戦を考えれば、しっかりと送り、この場面いかに2・3番で1点を取るかということを考えて欲しかった。

結果的に相手にもらったチャンスを活かすことが出来ず、この回ライオンズは無得点に終わっている。結果論でしか言えないわけだが、もし栗山選手にバントを命じていれば、2番大島裕行選手のレフトフライで1点入っていた。さらに言えば栗山・大島両選手が倒れてしまったことで中島裕之選手に余分なプレッシャーがかかってしまい、本来のバッティングとは程遠いショートゴロに終わってしまった。

この辺りが、ライオンズとホークスの違いだったのだろう。ホークスの小久保選手はサインが出ずとも、絶対に点が欲しい状況では自らバントを行った。これは秋山幸二監督が徹底させる、ライオンズ黄金時代の野球が浸透しているということだろう。選手一人一人が監督の野球を理解し、自ら考えてチームバッティングを行っている。これなら勝負どころにホークスが強かったのにもうなづくことができる。

反面ライオンズ渡辺久信監督は、自由奔放な野球を行った。良い言い方をすれば、選手の能力を信じ切った放任野球とでも言えばいいだろうか。だが戦術の徹底を行わず、グラウンド上の監督ともなる正捕手を置かなかったことで、勝負どころでの弱さを露呈するばかりとなってしまった。1年目、放任野球を宣言して日本一になってしまったため、野球のやり方を1~2年で変えることもできなかったのだろう。だが2年続けて優勝を逃した今季。日本シリーズへの進出がなければ、秋季キャンプでは徹底的に選手たちの再教育を行っていくはずだ。

だが、とにかく今夜は勝ててよかった。これでホークスとはゲーム差なしの2位となり、勝ち数もホークスを2つ上回った。仮にクライマックスシリーズでホークスを破り、日本シリーズに進出したとしても、これだけの僅差であればそれほど肩身の狭い思いをすることはないだろう。

さて、そろそろ岸投手の話をしたいと思う。復活後初先発となったわけだが、クライマックスシリーズでの先発が十分計算できるだけの結果を出してくれた。低めのストレートにも力があったし、大きく割れるカーブ、スライダーも良かった。だが今夜は岸投手の力だけで勝てたわけではない。細川捕手銀仁朗捕手の好リードに支えられた4年連続の二桁勝利だった。

楽天打線は岸投手のチェンジアップに狙いを定めていた。それを早い段階で見破ったのだろう。細川捕手はチェンジアップを見せ球としてしか使わず、ストレートとカーブで上手く攻めさせていた。そして捕手が代わった時は上手く引継ぎができていたのだろう。銀仁朗捕手も細川捕手同様、ストレートとカーブを中心に組み立てを行い、チェンジアップは多投させなかった。これは完全にバッテリーのファインプレーだ。

それにしても銀仁朗捕手はよくこの時期に間に合ったものだ。当初は今季絶望とも言われていたが、しっかりとクライマックスシリーズに間に合わせて来た。しかもブランクを感じさせない、実に堂々としたリードを見せてくれたと思う。大怪我をして復活した選手には共通して言えることだが、復活後は苦しいリハビリにより精神的に強くなり、怪我をする前よりも大人になって帰ってくることが多い。平尾博嗣選手はまさにその典型だ。そしてそれに漏れることなく、銀仁朗捕手も想像以上の成長を今夜は見せてくれた。

今シーズンのレギュラーシーズン、最後の記事は中島選手で締めくくりたいと思う。だが良い話ではない。9月に入ってからの中島選手は打席で、ボールを待ち切れない場面が目立っている。つまりしっかりと身体の近くに引き寄せられずに、打たされてしまっている状態だ。今夜のショートゴロも完全に投球を迎えに行く形で打ってしまっていた。栗山選手とあれほど差があった打率も、最終的にはわずか4厘の差だ。打率.314は上昇した.314ではなく、下降した.314であったため、とにかく中島選手には10月9日までの間に気分を入れ替え、新しい気持ちでクライマックスシリーズに挑んでもらいたいと思う。やはり中島選手のバットが火を噴かない限り、ライオンズに勝ち目はないと思うからだ。

さて、今シーズンのレギュラーシーズンのゲームレビューはこれで最後となります。過去書いていない試合に関しては、どうしても試合を観ることができなかった試合なので、今後も基本的には書くことはないと思います。しかしそれでも130試合前後のゲームレビューを書き続け、しかも本当に多くの方にご愛読いただき、心から感謝しております。本当にありがとうございました。今後は試合のない日はコラムなどを書き、ポストシーズンでは再びゲームレビューを。そしてシーズン後はストーブリーグなどに焦点を当てて書き続けて行きたいと思っているので、今年も残りあと3ヵ月、どうぞ最後までお付き合いくださいませ。よろしくお願いいたします。そしてもう一度、日刊埼玉西武ライオンズ2年目の今シーズンも、最後までありがとうございました。

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