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小岩ジェッツ

2010/07/11 西武vs楽天 13回戦

3:42
東北楽天 15
埼玉西武 × 14

埼玉西武vs東北楽天13回戦(西武ドーム:26,840人)
埼玉西武ライオンズ 8勝5敗0分

継投:帆足和幸~○岡本篤~長田秀一郎~藤田太陽シコースキー
勝利投手:岡本篤 2勝 4.32

ホームラン:坂田遼(3号2ラン、4号ソロ)
盗塁:片岡易之(38)

【ハイライト】


【ヒーローインタビュー】


【勝利監督インタビュー】


【ゲームレビュー】
やはりこの試合は坂田遼選手に触れないわけにはいかないだろう。5回打席に立ち、2本塁打2四死球3打点と、チームの勝利に大きく貢献した。先日プロ初ホームランを打った際には、筆者は坂田選手をイチロー選手になぞらえて賞賛した。だがこの試合のバッティング内容を見て、さらにイチロー選手への近さを確信した。

坂田選手は、イチロー選手のような俊足ではないため、首位打者を争えるほどの打率を残すことは難しいだろう。だが反面、イチロー選手が持ち合わせていない天性の長打力がある。アベレージヒッターとロングヒッターの違いこそあれど、坂田選手はイチロー選手によく似たバッターだと思う。バッティング全体を見た時、筆者が気付くことができた部分に限っても、3つの共通点があった。1つ目はグリップエンドを右手の小指で包むこと、2つ目は右足のタメ、3つ目はボールの軌道に対してのバットの入れ方だ。

1つ目のグリップエンドを右手の小指で包むというのは、イチロー選手がやっているということもあり、真似をしているアマチュア選手は多いと思う。しかしこの打ち方には非常に高度な技術が要求されるため、アマチュア選手にはあまりオススメはできない。なぜここまでバットを長く持つかと言うと、その理由はバットを柔らかく使うためだ。

硬球を打った時、金属バットで打った方が飛距離が伸びるというのが通説だ。これに異論を唱えるつもりはまったくないのだが、実はこれは正しくもあり、間違いでもある。確かに普通に打った場合は、木のバットよりも金属バットの方が飛距離は伸びる。だが木のバットの特性を理解して打った場合は、金属バットよりも木のバットの方が飛距離は伸びるのだ。そしてそれを最大限可能にするのが、グリップエンドを小指で包む握りというわけだ。

木のバットと金属バットの最大の違いはしなりだ。木のバットはしなるが、金属バットはしならない。このしなりを最大にするためには、できるだけバットの端っこを握る必要がある。うちわを想像してみて欲しい。うちわは、真ん中の方を握ると遠心力が弱まり、小刻みに素早く扇ぐことができる。だがその分一扇ぎで生み出せる風は小さくなる。逆にうちわの柄の端の方を持てば、扇いだ時にうちわがよくしなり、一扇ぎで生み出せる風が大きくなる。バットのしなりについて簡単に説明をすると、このようになる。

坂田選手はバットのしなりを上手く使っているため、当たった時の飛距離がずば抜けている。ホームランにしてもただのホームランではなく、そのほとんどが大ホームランとなっている。ちなみにアマチュア選手にグリップエンドを握ることをオススメしない理由は、スウィングした時にバットの安定感を失うためだ。毎日数百回も素振りをしている選手なら対応できるかもしれないが、まだ体ができていない子どもの選手では、スウィングした時にバットを支えきれなくなってしまう。バットを支えられなければスウィング中にバットのヘッドが落ちてしまい、バットがボールに押し返されてしまう。

さて、坂田選手にはさらなるイチロー選手との共通点がある。先述している通り、右足とバットの入れ方だ。バットの入れ方に関しては、テイクバックを大きく取り、広い振り幅でボールとバットの軌道を上手くアジャストしている。良いバッターほどバットを下から出しているのだが、坂田選手もその1人だと言えるだろう。バットを下から出すことは、アマチュア野球では厳禁ともされる打ち方だ。しかし筆者の野球理論から言わせてもらえるのなら、オーバーハンドスローの投手が投げるストレートは、必ず上から下に向かって軌道を描いてくる。ということは、バットは下から上に向かって振らなければ、バットとボールの軌道は重ならないわけだ。ボールの軌道に対してアッパースウィングになるほどバットを下から出すのは良くはない。しかしボールの軌道に対しバットの軌道をレベル(水平)にするためには、バットは下から出す必要がある。良いバッターを見ているとよく分かると思うのだが、イチロー選手などのアベレージヒッターであっても、良いバッターであるほどバットは下から振り出している。そして坂田選手もその1人だ。

だが坂田選手の良い点はこれだけではない。筆者が見る限り、最も良いと感じるのが右足だ。坂田選手の右足には、イチロー選手同様のタメがある。時間にして0.1秒、長くても0.3秒ほどのタメだ。だがこのタメがあることにより、多少の急速差にも苦なく対応できている。坂田選手は見ている限り、基本的にはストレート狙いのバッターだ。だがリニアムーブメント時(体重移動)のこの右足のタメがあるために、タイミングを外してくる遅球にも対応することが可能となっている。

バッティングで最も重要なのは、タイミングだ。タイミングが合わなければジャストミートしてもボールは飛んでいかない。逆にタイミングさえ合っていれば、バットの芯を外したとしてもボールはヒットゾーンに飛ぶし、ホームランになることさえもある。坂田選手は、バッティングにおいて最も重要なタイミングがしっかり取れているのだ。現時点ではまだ勢いで打っている面もあるとは思うが、しかし今後1軍レベルのボールに馴れてくれば、コンスタントに率を残すことができるだろう。そして近い将来、クリーンアップを任せられるだけの選手に成長するはずだ。難のあった守備に関しても、熊澤コーチとの特訓で克服し、不安はなくなった。まだまだ1軍の試合に出ることで精一杯の坂田選手だとは思うが、調子を落としても自信を失うことなく、これまで培ってきた実力を信じ、残りの試合も頑張って欲しいと思う。そして中村選手の不在を感じさせない活躍をし、チームの日本一に貢献してもらいたいと思う。

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2010年07月13日 02:29 

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