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2010/06/05 ヤクルトvs西武 4回戦



3:22
埼玉西武 11
東京ヤクルト

東京ヤクルトvs埼玉西武4回戦(神宮:24,123人)
埼玉西武ライオンズ 3勝1敗0分

継投:○許銘傑~星野智樹~H長田秀一郎~Sシコースキー
勝利投手:許銘傑 4勝4敗 3.73
セーブ:シコースキー 2敗19S 2.10

ホームラン:片岡易之(4号ソロ)、平尾博嗣(1号ソロ)、細川亨(3号2ラン)
盗塁:平尾博嗣(2)、片岡易之(25)

【ゲームレビュー】
今季は繋がったり繋がらなかったりの差が大きいライオンズ打線。やはりここに来て4番中村剛也選手が常時試合に出られないのは大きなマイナスだ。打順というものは、どの監督も基本的には4番を軸にして考えていく。まず4番を誰に打たせるかを決め、その4番の前ランナーをしっかり貯めていけるように、上位打線を組んでいく。渡辺監督は、中村選手の前にランナーを貯めるために最も効果的なのが、片岡選手栗山選手の1・2番コンビだと判断した。だが4番が不在となり、栗山選手を4番に回すこととなり、渡辺監督の打線に対する概念は大きく崩されてしまった。

中村選手は遊離軟骨、通称ネズミが右肘にあるため痛みを訴えている。中村選手は上体だけでボールを投げるクセがあるため、どうしても肩・肘への負担は大きくなってしまう。それを考えると、ネズミの出現は不思議ではなかった。むしろもっと早く現われていてもよかったくらいだ。中村選手の肘の状態がどの程度なのかという詳細は分からない。だがネズミに関してはすぐに治ることはまず考えにくい。遊離軟骨が小さい場合は放っておいたり、簡単な骨片の摘出手術で比較的早く治すことが可能なのだが、骨片が大きい場合は整復手術が必要となり、長期離脱も考えられる。中村選手がこれだけ痛がっているということは、ひょっとしたら状態は想像以上に悪いのかもしれない。だがもし本当に悪いのならば我慢し続けることよりも、手術で早急な完治を目指すべきだろう。中村選手不在で戦うライオンズは非常に苦しくなるが、しかし中村選手の野球人生はこれからもまだまだ続く。今後長年に渡り中村選手に活躍してもらうためにも、まずは完治を目指してもらいたいと筆者は願っている。

今季のライオンズ打線がなかなか波に乗り切れないのは、刺激不足だと筆者は考えている。つまり、どこか無意識の中で安定を確信して試合に出てしまっているのだ。黄金時代のライオンズと現在のライオンズで最も異なる点もそこだ。黄金時代のライオンズは、決して味方を甘やかすことはしなかった。レギュラー組の怪我を、補欠選手は大いに歓迎した。なぜなら、その数少ないチャンスを物にしてレギュラーを奪い取ってやろうと目論んでいたからだ。だからこそレギュラーも死に物狂いでプレーをしていた。黄金時代には、風邪や肉離れくらいで試合を休もうとする選手はライオンズにはいなかった。

もちろん足を引きずってまで試合に出ろとは言わない。だがムリすれば出られるレベルの故障ならば、レギュラーであれば出るべきだろう。ではなぜ休んでしまうのか?それは、自分はレギュラーであるという安心感を勝手に抱いているためだ。ライオンズは決して選手層の薄いチームではないが、しかし現在の内野陣を考えると、レギュラーと控えの実力差は非常に大きい。そのためレギュラー組には、怪我が治ればいつでも試合に出られるという考え方が見え隠れする。

それでも中島選手などは怪我には滅法強い選手だ。ちょっとくらいの痛みでは決して休もうとはしない。今季中島選手は故障により登録が抹消されたのだが、その期間、中島選手は少なからず焦ったはずだ。自分がいなくてもチームが連勝しているという現実に直面し、内心穏やかではなかったと思う。だからこそ怪我が治った瞬間に1軍に戻り、2軍で実戦テストをしないまま最短で戦列に戻って来た。

さて、前置きが長くなってしまったが、中村選手の離脱はライオンズにとってはプラスに働く可能性がある。中村選手が万全の状態であれば、控え組はなかなか試合に出られなくなってしまう。だが中村選手がいないとなると、控え組全員にチャンスが訪れ、全力でアピールしようとするだろう。そうすればそのポイントから打線が活性化され、控え組の活躍によって主力が引っ張られるというスパイラルが生まれることも考えられる。筆者は、今まさにそれを期待している。このスパイラルが発生してくれれば、今後ライオンズ打線は勝負どころでしっかり繋がるようになるだろう。泥臭くレギュラーを狙っている選手の1球に対する集中力は凄まじい。それこそたった1球で野球人生が左右することもあるのだ。だからこそ中村選手がスタメンにいない今、控え組には中村選手が戻る場所を作らないほどの意地を見せてもらいたい。そうすれば控え組の底上げだけではなく、中村選手自身もまたレベルアップしていくはずだ。

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2010年06月08日 01:03