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小岩ジェッツ

2010/04/29 西武vsロッテ 9回戦

3:24
千葉ロッテ 10 17
埼玉西武

埼玉西武vs千葉ロッテ9回戦(西武ドーム:30,881人)
埼玉西武ライオンズ 4勝5敗0分

継投:●田中靖洋~岡本洋介~野上亮磨星野智樹
敗戦投手:田中靖洋 1敗 10.38

ホームラン:中村剛也(8号ソロ)、高山久(3号ソロ)

【ハイライト】


【ゲームレビュー】
先発予定だった西口文也投手が発熱したことで登板回避し、めぐってきたチャンス。田中靖洋投手も岡本洋介投手もそれを活かすことができなかった。2人で合計5イニング投げて9失点(自責点8)はチームにとってあまりにも大きな痛手となった。

2人とも、ボールそのものは決して悪くはなかった。ただ言えることは2人とも明らかに硬くなっており、完全に上半身だけで投げている状態になってしまっていた。そしてこれにより遅い変化球がしっかりと抜けなくなり、ホームベース手前でワンバウンドしてしまうケースが増えた。それでも細川亨捕手は本当によく止めていたと思う。筆者が3塁側内野席から見ている限りでも、「これはムリだろう!」と思えるようなワイルドピッチでもしっかりと体で止め、前へ転がしていた。もし細川捕手が相手でなければ、田中投手は更なる失点を重ねていたかもしれない。

実は筆者は、初回の田中投手の配球に疑問を覚えていた。だがあとで考えたらきっと田中投手はかなり硬くなっていたのだろう。それを知っていた細川捕手が緊張をほぐそうと、あえてストレートを多投させたのだと思う。球種の割合を詳しく数えていたわけではないのだが、「ほとんどストレートだった」と言えるほど、投げているボールはストレートが多かった。さらには2~3回に関しては、変化球をストライクゾーンに投げることができなくなってしまった。せっかく2ストライクまで行っても、そこから変化球を投げ切ることができず、結局苦し紛れで投げたストレートを狙われ痛打されていた。このようなシーンをハッキリ覚えている限りでも3回はあったと思う。

この試合は結果的には散々な登板となったわけだが、しかしできることなら田中投手にはもう一度先発のチャンスを与えて欲しいと思う。筆者が何度か見る限りでは、田中投手は非常に投手らしい投手だ。体型から投げ方まで、完全に投手のものだと言える。そして下半身にもしっかりとした安定感があるし、浮き足立つことさえなくなれば、かなり良い投球をするのではないかと見ている。特にストレートは球速以上に速く感じられ、もしカーブをきっちりとラインに投げ切ることさえできれば、先発6番手に食い込めるだけの能力はすでに持っていると思う。

さて、田中投手・岡本投手ともに言えることなのだが、この試合に関してはボールゾーンをまったく使いこなすことができなかった。コントロールの面で安定感がなかったということも大きな要因ではあったのだが、あまりにもストライクとボールがハッキリし過ぎてしまった。

岡本投手はアマチュア時代は、ある程度は全力で投げなくても抑えられていたのだと思う。プロに入ってくるだけの実力があるのだから当然と言えば当然なのだが、ひょっとしたらまだアマチュア時代のその感覚を捨て切れていないのかもしれない。アマチュアであれば、本当に恐いバッターと言えばせいぜいクリーンアップトリオくらいだ。だがプロでは違う。プロの打者は、全員がアマチュア時代はクリーンアップを打っていた。つまりアマチュア上がり1年目の選手からすれば、プロの打者は1番~9番まですべてアマの4番打者クラスなのだ。そのことをしっかりと肝に銘じておかなければ、この試合のように制球が定まらない時に苦労するだろう。

何はともあれ、とにかく勇気を持ってしっかりとストライクを投げることだ。空振りでも見逃しでもファールでも、方法はどうであれとにかくなるべく早く2ストライクを取ることだ。そうすればもうストライクゾーンにボールを投げる必要はなくなる。ストライクゾーンからボールゾーンに逃げていくスライダーや、ボールゾーンに落ちていくチェンジアップを投げておけば、少なくとも大怪我をすることはない。

ピッチングに関してプロとアマで最も異なる点は、プロはボールゾーンの使い方が重要となり、アマはストライクゾーンの使い方が重要ということだ。プロの投手であれば、ボールゾーンをどう有効に使えるかということが投球術とされる。ボールゾーンを上手く使うためには、まずはストライク先行でカウントを整えていくことだ。例えばダルビッシュ投手のツーシームやワンシームなどは、右バッターからするとしっかり決められるとファールを打つのがやっととなる。もしラインギリギリに良いツーシームを2つ決められてしまったら、それだけであっという間に2ストライクとなってしまう。この状況になってしまうと、バッターとしたらヒットを打てる確率は1割台まで下がってしまう。なぜなら、2ストライク・ナッシングの状況ではピッチャーはもうストライクゾーンにはほとんどボールを投げてくれないからだ。

チームダルビッシュの一員である田中投手には、同じくチームダルビッシュの野上投手とともに、ぜひとも師匠であるダルビッシュ投手の目前で好投を披露してもらいたいと思う。この試合では残念な結果となってしまったが、田中投手にしろ、岡本投手にしろ、次回の登板に期待をしたい。

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2010年04月30日 23:06 

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