2010/04/22 ソフトバンクvs西武 6回戦
| 3:30 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E | |
| 埼玉西武 | 3 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 2 | 0 | 3 | 11 | 14 | 1 | |
| ソフトバンク | 2 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 6 | 8 | 0 |
福岡ソフトバンクvs埼玉西武6回戦(ヤフードーム:24,423人)
埼玉西武ライオンズ 4勝2敗0分
継投:西口文也~○野上亮磨~H藤田太陽~シコースキー
勝利投手:野上亮磨 1勝 3.60
盗塁:ブラウン(2)
【ハイライト】
【ヒーローインタビュー】
【ゲームレビュー】
スポーツ新聞各紙の記事を読むと、5回2/3での西口文也投手の降板を非情と評するものが多かった。あと1アウト取れば勝ち投手になれるという場面での交代、という点だけを見ると確かに非情だ。しかし筆者に言わせればこれは決して非情ではない。そしてそれは西口投手本人が一番よく分かっていることだろう。復活を期待して先発マウンドを託している渡辺監督以上に、その期待に応えられない西口投手本人が一番悔しいはずだ。
とにかく言えることは、近年の西口投手は変化球の曲がり始めるタイミングが非常に早いということだ。これはつまり、ボールに切れがないということを表す。ボールの切れ、身体の切れというのは、同じ距離の運動を、より短い時間で行えるかどうかということ。ボールで言えば、ホームベースのかなり手前からボール3つ分曲がるスライダーよりも、もっとバッターに近いところまで近づいてボール3つ分曲がるスライダーの方が切れがあると言える。そして身体であれば、スローイングアーム(ボールを投げる側の腕)がテイクバックをしてからボールをリリースまでの同じ動作距離において、動作時間が短ければ短いほど切れがあると言える。
だが今の西口投手にはそのどちらもが欠けてしまっている。全盛期には魔球とも言われたスライダーが、今では簡単に見極められてしまっているし、全盛期には身体の切れによる勢いが余り、投球後一塁側に流れていた身体も今は勢いを失ってしまっている。かと言って、それらを補うコントロールにも欠けている。元々西口投手はコントロールではなく、ボールの切れで勝負をするタイプのピッチャーだった。しかしその切れを失った今、西口投手はほぼ丸腰の状態になってしまっている。
筆者は西口投手のことはデビュー当時からずっと応援し続け、西武ドームに応援に行くにも、基本的には西口投手のローテーションに合わせて行っていたほどだ。だからこそ近年の西口投手の投球の変化が手に取るように分かる。そしてマウンド上での西口投手の頭の中も痛いほどによく分かる。
やはり一番は、自分が思い描く軌道でボールが行ってくれないジレンマ、これが大きいのだろう。近年の西口投手を見ていても、自分のボールに納得しているような顔がまったく見られなくなってしまった。完全に自信を失ってしまっているのだろう。かと言って西口文也ほどの大投手だ。ピッチングコーチが軽々しくアドバイスを送るわけにも行かない。だからこそ必要なのは師匠の声だ。このブログでも何度か書いたことだが、こういう状態だからこそ師匠である東尾修元監督のアドバイスが必要なのだ。
工藤公康投手・渡辺久信投手の晩年を目の当たりにしてきた監督だからこそ、東尾監督は監督時代、投手陣に30歳を超える時の過ごし方をしつこいほど指導していた。30歳という年齢をしっかりケアすることで、工藤投手のように選手寿命は伸びていく。逆にケアを怠ると、渡辺投手のようにパタリと勝てなくなってしまう。
だが西口投手も決して何もしていないわけではない。元々は筋トレをまったくしなかった投手なのだが、近年はその考えを覆し、しっかりと筋力トレーニングを行っている。だからこそ今なお140kmを軽く超えるボールが投げられるわけだ。
今年の西口投手は立ち上がりが素晴らしい試合が多い。ということは、ひょっとしたらこのまま先発投手を任せるよりは、1イニング限定のリリーバーに転向した方が結果が残せるのかもしれない。ファンとして最も悲しいのは、西口投手がこのまま引退してしまうことだ。このまま引退されてしまうくらいならば、先発へのこだわりを捨て、1年でも長くマウンドに立っていてもらいたいと切に願う。西口投手の快投が見られるのであれば、ファンとしては先発でもリリーフでも構わない。昨年のロッテ小宮山投手のような起用法だって良いと思う。とにかくどんな形であれ、チームに貢献できる場所で投げ続けてもらいたいと思う。ファンとしては、それが唯一の望みだ。

2010年04月26日 21:08
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