昨年は守護神不在も、今季は候補4人+1人
2010年、今年のライオンズの守護神は誰が努めるのだろうか?候補としてはまだキャンプには合流していないが、左肩を手術したグラマン投手、ロッテから移籍してきたシコースキー投手、16年振りの西武復帰となった工藤投手、昨年阪神から移籍し活躍した藤田太陽投手らがいる。これだけズラリと名前を並べると、役者は揃ったという強い印象さえ受ける。ブルペンに関しては、去年とはまるで違う様相となりそうだ。今小野寺投手の名前を挙げなかったのは、単純にB班だからだ。本来であれば小野寺投手が不動の守護神となっていなければならない。しかしこの3年、まったく不甲斐ない成績が続いてしまっている。小野寺投手はよくメンタルの弱さを指摘されるが、まさにその通りだ。しかし小野寺投手の場合、メンタルトレーニングでそれを解決することはできないだろう。小野寺投手の場合1軍のマウンドに立ち、しびれる場面を三者凡退で抑える投球を続けることでしか、メンタル面の強化を図ることはできないと筆者は考えている。そしてそのためには小野寺投手自身が、何かを新しく変えていく必要がある。
さて、話をクローサー争いに戻すと、今キャンプでは今のところ藤田投手が頑張っているようだ。「リリーフを任されている限り、クローサーを目指す」という力強い言葉も残しているだけに、移籍に活路を見出した男の今年にかける意気込みは相当強いように感じられる。7日のフリーバッティングでもブラウン選手・後藤選手に計45球を投げ、ヒット性の当たりは僅かに4本だけだった。この時期はまだ打者よりも投手の仕上がりの方が早いとは言え、45球中4本というのは上々の出来だったと思う。渡辺監督にしても、藤田投手のクローサー起用に関しては常に含みを持たせている。
そして工藤投手だが、工藤投手のクローサー起用も十分にありうるだろう。第2クールの後半からはブルペン入りも予定していて、ボール次第では十分にクローサーを任せられるだけの能力は持っている。何よりも注目なのは、プロ入りして以来初めてリリーバーとしてオフを調整してきたという点だ。昨年の工藤投手は横浜で、先発ピッチャーとしてリリーフを任されていた。まさに去年の西口投手のような使われた方だ。そのためにリリーフ転向直後はなかなか思うようなピッチングができなかった。それでもリリーフとしての調整を掴み始めると、徐々に抑えられる試合の方が増え、戦力外通告をされた後はすべての登板で失点0に抑えている。ボールの切れ、投球術は今もなお一線級の工藤投手だ。クローサーになりうる可能性は低くはないだろう。
グラマン投手に関してはまだまだ未知数としか言いようがない。A班入りとなっているとは言え、まだキャンプには合流をしていないし、現時点でどれだけ回復しているのかも分からない。ただ予想よりも速いペースで回復しているのは確かなようなので、もう10日前後アメリカの暖かい土地で調整を続け、焦らずに肩を作ってくれれば良いと思う。肩さえ万全であれば抑えとしての能力は証明済みだ。だからこそ今は焦ることなく、まだ寒さの残る南郷よりも、暖かい土地での調整を続けてもらいたいと思う。
最後にシコースキー投手だが、彼がクローサーになるとしたら繋ぎとしてのクローサーになるだろう。つまり正規のクローサーが不調に陥ったり、怪我をした場合だ。いくらでも連投の利くシコースキー投手は、やはり出来ることならばセットアッパーとして起用したいのが監督の正直なところだと思う。クローサーはビハインドの場面ではあまり使いたくはないが、セットアッパーであればビハインドでも登板させ、味方の逆転を待つこともできる。だからこそチーム1のタフネス右腕はセットアッパーとしての起用がベストなのだ。もちろんクローサーとしての資質も高いのだが、しかし監督としてはセットアッパーとして起用したいはずだ。
昨年は1年間クローサーを失ったままシーズンを終えてしまったライオンズだったが、今年はなんとクローサー候補が4人もA班にいる。しかも実績十分な投手や、意気込み十分な新鋭ばかりが4人。今の段階では、やはりB班にいる小野寺投手がここに食い込む余地はないだろう。小野寺投手がクローサー争いに食い込むためには、まずは自分自身をB班に入れた監督に対する反骨精神が必要不可欠だと思う。そして監督自身もそれを期待し、小野寺投手をB班に入れることで無言の檄を飛ばしたのだと思う。もし小野寺投手が今後A班に加わり、クローサーの座を奪い取ることができれば、小野寺投手はきっと本物のクローサーになることができるだろう。だがそのためにも小野寺投手は何かを変えることで、まずはA班に加わらなければならない。それだけ今季役者の揃ったブルペン陣に小野寺投手が主戦投手として加わることは、決して簡単なことではないと思う。

2010年02月08日 15:45
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