優勝は昨年機能しなかった外国人の活躍が必須
2009年、ライオンズが勝ち切れなかったのはクローサー不在だけが理由ではなかった。多くの場で言われていることだとは思うが、やはり外国人選手が機能しなかったことが、大きな敗因の1つだったと思う。現代野球において外国人選手の活躍は不可欠だ。いくらライオンズの日本人選手が優れているとはいえ、外国人選手の活躍なしに優勝することは非常に難しい。まずシーズン早々にグラマン投手が離脱してしまったのは一番痛かった。本来ならここで小野寺投手らが奮起しなくてはならなかったのだが、森山元コーチには「小野寺力不足」と言われ、親友である赤田選手からは「工藤さんに鍛えなおしてもらえばいいのに」と言われてしまった。結局2009年は、最後までグラマン投手の穴を埋めることができなかった。
そして2008年は恐怖の9番とも呼ばれたボカチカ選手が、昨年は機能しなかったのも大きかった。1年の大半をファームで過ごし、1軍でも打てていたのは春先の短い間のみで、他球団に研究されてしまったあとはまったく打てないまま終わってしまった。
だが2010年は同じような結果にはならないだろう。グラマン投手も春季キャンプはA班入りを果たし、早期復活が期待できそうな状況だ。そしてさらに心強いのはシコースキー投手の加入だ。彼はグラマン投手同様、先発としては良い結果を残せなかったが、しかりリリーバーとしては文句の付けようのない実績を残している。グラマン投手とシコースキー投手がしっかり機能してくれれば、昨年は不安だらけだったブルペンも、今年は12球団でもトップクラスになれる可能性がある。
打の方では、今シーズンは2季振りに外国人バッターが新加入した。ブラウン選手なのだが、パッと見た感じではブラゼル選手にタイプが非常に似た選手だと思う。左打ちであることから、渡辺監督は恐らく5番で起用していくだろう。
選手としての重要度から言えば、本音はG.G.佐藤選手を5番で起用したいと誰もが思うところではある。しかし投手出身の渡辺監督は、投手が投げにくいと感じるオーダーをよく心得ている。
セオリーとして打者は、投手とは逆手の方が打ちやすいとされている。これは変化球が外へ逃げていくよりも、内に近づいてくることの方が多いためだ。もちろん他にも細かな理由はいくつかあるのだが、基本的には変化球対策ということになる。
パ・リーグの場合は予告先発制を採用しているため、オーダーは前日からしっかり固めることができる。打者出身監督の場合は、相手が左投手だった場合、ズラリと右打者を並べたがる。また相手が右投手であれば、1人でも多くの左打者をオーダーに起用する。しかしこれは投手の視点から言えば、決して打者有利とはならないのだ。
例えば左投手の視点から、右打者がズラリと並んだオーダーを見ると、投球時の的が絞りやすくなる。つまりバッターがいつでも右打席に立っているということから、ピッチャーはその視界に目が慣れてくるのだ。そうするとコントロールも定まってくるし、一々バッターの姿を気にせずに投げられるようになる。このような投手心理をよく理解しているのが、投手出身監督の特徴だ。
このような理由からも、ブラウン選手がよほど打てないか、G.G.佐藤選手がよほど打つかしない限りは、5番ブラウン・6番G.G.佐藤というオーダーになるだろう。
渡辺監督の中では、ブラウン選手には打率3割弱・ホームラン30本弱の数字を期待していると思う。これでもし3割30本打ってくれたらラッキーという感覚だろう。ブラウン選手にはあくまでも左打席で、ピッチャーの視点を変えさせるバッティングを期待しているはずだ。そして右のG.G.佐藤選手に少しでも狙いやすい状況を作ってあげる、これが渡辺監督の考えだと思う。
現に2009年、G.G.佐藤選手が絶好調になっても、渡辺監督は多くの試合で5番には左の石井義人選手を起用していた。しかしブラウン選手が加入した今年は恐らく、石井選手は主に7・9番になるのではないだろうか。こうなってくると相手投手からすると本当に恐い打線になる。他のチームではクリーンアップを打っていてもおかしくない石井選手が下位打線にいるのだ。スピードもあり、連打もあり、パワーもある。ライオンズ打線はいよいよ完成形に向かっていると言っても過言ではないだろう。
ブラウン選手が期待通り3割弱・30本弱打ってくれれば、打線としてはほぼ完璧と言っていい状態になる。そうなれば、チームも2008年以上の成績を残すことになるだろう。投手陣の不安要素はかなり軽減された。あとは打線がしっかり線として繋がってくれれば、黄金時代の再来はそう遠くにはならないはずだ。そしてその鍵を握っているのが、外国人選手だと言える。

2010年01月27日 15:34
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