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#5 原拓也





#5 原拓也 - Takuya Hara

内野手(サード、セカンド、ショート)、右投左打
2006年大学・社会人ドラフト4巡目
東海大相模付属相模高~関東学院大~埼玉西武ライオンズ
神奈川県横浜市港北区出身、1984年5月18日生、175cm / 75kg
2010年推定年俸:1400万円

西武の来季内野陣は、原拓也選手が台風の目
原拓也選手は2010年、最も期待して良い若手野手の1人だと思う。筆者が初めて原選手のプレーを見たのは、2008年のプレーオフ前後だった。その試合では確か守備固めとして登場したのだが、大舞台での緊張のあまりか、らしからぬエラーやミスを繰り返していた。だが今年の原選手ときたらどうであろう。1年前とはまる比べ物にならないほど成長している。

守備にはアマチュア時代から定評があったようだ。大学時代はショートの堅実な守備が評判で、それが切っ掛けでプロの目にも留まった。まだ本当に「素晴らしい!」と言えるレベルの守備ではないかもしれないが、しかし守備に関してはこれから経験を積めばもっともっと自信を持ってこなせるようになるだろう。

しかし筆者はその守備よりも、バッティングに注目している。2009年の打率は.218と決して褒められる数字ではなかったが、今後1軍レベルのピッチャーをどんどん経験していけば、近い将来間違いなく主力クラスのバッターになれるはずだ。

その根拠は、バットコントロールの不器用さにある。誤解を恐れずに言うならば、原選手は決してバットコントロールが得意な選手ではないと思う。例えば石井義人選手のような職人的な技は持ち合わせていない。しかしその分だけ、バッティングモーションが非常に素直で柔らかいのだ。

まず素直という表現をしたのは、ピッチャーの投球に対し、素直に身体を入れていけているということだ。これが下手に器用な選手の場合、小手先だけでバットをコントロールし、ある程度ミートさせることができる。石井選手のように職人レベルなら話は別だが、そうじゃない場合はまさに小手先のバッティングになりかねない。しかし原選手の場合はよほど崩されない限り、身体の軸とバットとの角度が非常に良い関係を保てている。

このような素直な打ち方ができているからこそ、原選手は順手投手(左投手)に対し.353という素晴らしい数字を残すことができている。打席数は少ないものの、17打数6安打は立派な数字だ。

だがセオリーに反し、逆手投手に弱点を抱えている。順手投手の.353に対し逆手投手相手だと、打率は.198まで急落する。これはなぜなのか?普通であれば、順手投手よりも逆手投手の方が打率は高くなるはずなのに。

筆者が考えるに、これはボールを引き付けようとする意識が高すぎるためだと思う。恐らくコーチからタイプ分けとして、そのような指導を受けているのだろう。ボールを引き付けるということは、打つポイントはどうしてもキャッチャー寄りになる。このポイントで内側に曲がってくるボール、つまり右投手のスライダーなどを捌こうとすると、非常に窮屈なスウィングになってしまうのだ。

これは佐藤友亮選手にも同じことが言えるのだが、内角球を無理に反対方向に打つ必要はない。特に原選手のように素直なスウィングができているバッターは、内角球も素直にそのまま引っ張ってしまった方が結果は良くなるはずだ。

バッティングの基本は外角球はポイントを後ろに、内角球はポイントを前にすることだ。他の理論を提唱している指導者の方もいらっしゃるが、少なくとも筆者はこのように考えている。ケースバッティングやチームバッティングも大事だが、バッターが伸び伸びと打てる環境を与えてあげることもコーチには必要な指導法だ。中村選手にホームランを打たせるために三振を許したデーブ大久保コーチのように。

残念ながらライオンズの内野陣はレギュラーが堅固だ。セカンド片岡・ショート中島・サード中村の牙城を崩すことは容易ではないだろう。だが万が一中村選手がファーストにコンバートすることになれば、サードのレギュラーは間違いなく原選手になるはずだ。今後1~2年でバッティングを向上させれば、守備力を考えれば間違いなくレギュラークラスになる。

しかし中村選手のコンバートを待っているだけではプロとは言えない。逆に、中村選手をファーストに追いやるくらいの勢いで頑張らなければ、向こう5年レギュラーを掴むことはできないだろう。もし原選手が来季.290前後打てるようになれば、渡辺監督も本気で中村選手のコンバートを考えるかもしれない。

とにかく素晴らしい潜在能力を持った選手に違いはないので、守備要因に甘んじることなく、来季は本気でレギュラー獲りを目指して行って欲しい。今年のドラフトでは美沢将選手という次世代のショートストッパーが入団したため、原選手もかなり危機感を募らせているはずだ。背番号も高木浩之選手が背負っていた4を与えられている。筆者は個人的にはこの4を原選手に付けさせてあげたかったのだが、球団は美沢選手にかなり大きな期待を寄せているのだろう。

だがそんな逆境に屈することなく、原選手には1日でも早くレギュラーを獲得して欲しいと思う。

 打撃成績 Batting Results






























2007 12 16 15 0 3 0 0 0 3 0 0 0 1 0 0 0 0 3 0 .200 .200 .200
2008 3 7 6 1 3 1 0 0 4 0 0 0 0 0 1 0 0 2 1 .500 .571 .667
2009 50 151 128 7 28 6 0 0 34 9 0 0 9 2 10 0 2 37 4 .219 .282 .266
通算 65 174 149 8 34 7 0 0 41 9 0 0 10 2 11 0 2 42 5 .228 .287 .275


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2009年12月27日 01:02