涌井秀章投手、11完投16勝で沢村賞を受賞!
埼玉西武ライオンズの若きエース、涌井秀章投手の沢村賞が決定した。今シーズンは16勝6敗と1人で貯金10を稼いだ涌井投手。さらには4完封11完投、211イニングなど、沢村賞を受賞するに相応しい数字を残した。春のWBCから投げ続けて来た涌井投手。その疲労度は我々の想像以上だと思う。ピッチャー経験のある方なら分かると思うが、1試合を1人で投げ切るというのはとても過酷な作業なのだ。それを涌井投手は今シーズン11回もやってのけた。27試合に登板していることから、完投率は実に41%という驚異的な数字になる。しかもその内の4回は完封している。
筆者は高校時代から涌井投手のことをずっと見続けているが、本当に素晴らしいピッチャーに成長したと思う。ただ高校時代からずっと感じていることがある。それは肩後方の筋肉、もしくは背中・腰をいつか傷めるのではという心配だ。それはピッチングフォームを見て感じることなのだが、25歳を超えてからは特に注意をした方が良いと思う。
だがそれはさておき、西武ライオンズの選手としては92年の石井丈裕投手、97年の西口文也投手、2001年の松坂大輔投手に次ぐ沢村賞投手となった。今年の涌井投手はエースとして本当に素晴らしい活躍をしてくれたと思う。まずピッチング以前に、1人のピッチャーとしてしっかりとチームを牽引した。言動にも主力としての責任感が溢れており、心身ともに大人になったという印象だ。
ヒーローインタビューなどでは比較的謙虚な言葉をよく使う涌井投手だが、しかし言葉とは裏腹に表情は自信に満ち溢れている。結果としてヒーローになったとしても、納得の行かないピッチングであれば口調も曇りがちになる。結果オーライで片付けないという意識の高さは、まさにエースに相応しい。
それもこれも、やはり根本は横浜イズムなのかもしれない。横浜高校の渡辺監督は、筆者も昔から尊敬する野球人の1人だ。その渡辺監督の指導を受けた涌井投手、そして松坂投手が沢村賞を受賞できたことは、ある意味では十分予想の出来たことだった。1人の選手としてしっかりと自分のプレーに責任を持つ、きっとそういう指導をされているのだろう。渡辺監督の指導を受けたプロ野球選手で大成した選手は本当に多い。
涌井投手はまだまだ進化途中のピッチャーであるため、来年以降はさらに飛躍することだろう。そのためにも今オフはしっかりと肩の疲れを抜き、また来シーズンに備えてもらいたいと思う。涌井投手自身もそのつもりのようで、年内はボールを握らずにひたすら走りこみをするようだ。
下半身にさらに安定感が増せば、それは投球内容の安定感にも直結する。筆者としては、できれば30試合以上投げて沢村賞を来年もう一度獲ってもらいたい。実は97年以降、30試合以上投げての沢村賞受賞投手は32試合の西口投手と、33試合の松坂投手のみなのだ。しかもこの頃はまだ、今よりも試合数は少なかった。来年、涌井投手には30試合以上に先発して沢村賞の連続受賞に挑戦してもらいたいと思う。

2009年11月02日 20:37

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