●2009/09/19 西武vsソフトバンク23回戦
| 2:51 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E | |
| ソフトバンク | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 3 | 1 | 0 | 0 | 6 | 7 | 0 | |
| 埼玉西武 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 8 | 0 |
埼玉西武vs福岡ソフトバンク 23回戦 西武ドーム(観衆:27,751人)ん 埼玉西武ライオンズ 9勝12敗2分
継投:●岸孝之~松永浩典~木村文和~大沼幸二
敗戦投手:岸孝之 12勝4敗 3.18
ホームラン:後藤武敏(6号)
【ダイジェスト】
【ゲームレビュー】
先発した岸投手を見ていると、完全にスタミナ不足であることが感じられる。シーズンを2ヵ月残した辺りからその傾向は見え始めていたのだが、ここ最近の登板ではそれが顕著に表れている。ホームランも2発浴び、被本塁打22本は相変わらず単独でリーグワーストだ。
この試合の岸投手を具体的に見ていくと、まずボールに体重が乗り切っていない。つまり軸足にタメが出来ていないせいで、前に突っ込むようなボールになってしまっている。軸足にタメが利かないと体重移動もスムーズに行われず、ボールの切れがまったくなくなってしまう。大げさに言うと、全球がチェンジアップのようになってしまうのだ。
バッターからすると良い意味でも悪い意味でも、岸投手のボールが遅く感じられただろう。打席では、間違いなく球速表示ほどのスピード感は感じられなかったはずだ。試合の前半戦はホークス打線も、いい時の岸投手をイメージして打席に入るだろうから、走っていないストレートになかなかバットを合わせられずにいた。だが打順も2回りすると、そこはさすがのホークス打線。しっかりとアジャストしてきた。
岸投手がもう一段階上のピッチャーになるためには筋力アップは当然必要なのだが、それ以上にインナーマッスルを意識して鍛えて行って欲しい。インナーマッスルとは、アウターマッスル(力こぶを作る筋肉)の内側にある細い筋肉のことで、主にアウターマッスルを動かす役目を担っている。つまりいくらアウターマッスルを鍛えて筋骨隆々になったとしても、インナーマッスルが発達していなければそれは宝の持ち腐れとなってしまう。
ピッチャーの場合、野手と比べるとアウターマッスルが邪魔になることがある。筋肉を必要以上に付けてしまうと、関節の可動域が狭まり、しなやかに腕を振ることが難しくなってしまう。だが逆にアウターマッスルが少なくても、インナーマッスルがしっかり発達していれば、アウターマッスルの力を余すことなく発揮することも可能だ。そしてそれこそが、岸投手が誇る投球スタイルなのだ。
だが近頃の岸投手は、インナーマッスルが弱まっているようなボールばかりを投げ続けている。つまり投球スタイルを維持できていないのだ。インナーマッスルは、筋トレでは鍛えられない。例えば4kgのダンベルを上下させても、アウターマッスルばかりが発達してしまい、インナーマッスルは鍛えられない。もしダンベルでインナーマッスルを鍛える場合は、1kg以下の重さでなければいけない。
西武ドームのブルペンを覗くと、リリーバーたちがネットにゴムバンドを結びつけて、そのバンドを持って腕をグルグル回したり、バンドを引っ張ったりしている光景を目にすると思う。これこそがインナーマッスルを鍛えるベストの方法なのだ。
バンドにも強弱があり、強いバンドだとアウターマッスルが反応してしまう。だから弱いバンドを使う必要があるのだ。「こんな弱いゴムバンドで効果があるのか?」と心配になってしまうほどの弱さがベスト。またはトレーニング用のバンドでなくても、太目の輪ゴムを10本ほど繋げたものでも構わない。
とにかく大事なのは負荷を掛けることなく、肩や肘を動かすことだ。そうすればインナーマッスルを強化することができる。身体が疲れてくるとストレッチばかりをして疲れを抜こうとするが、それが筋肉疲労でない場合もあるのだ。恐らく岸投手の場合はインナーマッスルが減り、減った状態のインナーマッスルでアウターマッスルを動かしていることで感じる疲労を抱えているのだろう。
その状態を回避するには、ストレッチだけではダメだ。インナーマッスルを重点的に鍛えていかないと、残り2~3回あるであろう先発機会も、同じ結果になってしまいかねない。ライオンズがクライマックスシリーズに進出するためには、岸投手の好投なくしてはありえない。次回の登板までには何とか調子を取り戻し、岸投手らしい切れのあるボールを投げ込んで欲しい。そして2009年を、後悔のないピッチングで締めくくってもらいたい。

2009年09月21日 23:08

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