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【ドラフト】 西武の1位候補はあの左腕と、左のおかわり君

夏の甲子園大会も終了し、アマ球界はいよいよドラフトに向けて賑わってきました。そこで気になるのはもちろん、今年ライオンズが上位でどの選手を指名するかという点です。報道をチェックして行く限りでは、10人前後の選手名が取り沙汰されています。でもその中でもドラフト1位候補にしているのは、どうやら2選手のようです。

まず1人目は、「左のおかわり君」の異名を取る亜細亜大学の中田亮二選手です。171cm/115kgという体型は、まさにおかわり君そのものです。でも本家おかわり君よりも体重は13kg以上上回っています。西武の鈴木編成部長のコメントによれば、変化球にも対応でき、しかもこの体型でも走れる選手なんだそうです(50m・6.4秒)。

亜大ではホームランは捨て、ヒットを量産できるバッティング技術に磨きを掛けているようで、打順も主に3番を打っている選手。高校は明徳義塾で、2年の夏に甲子園に出場し、その時はなんと涌井投手からホームランを放っています!ちなみに巨人以外の11球団が現在中田選手をリストアップしているようです。
(3年時も地方予選で優勝しているものの、不祥事により明徳義塾は甲子園出場を辞退しています)

そしてドラ1候補のもう1人が、この夏大活躍した花巻東の菊池雄星投手。150km以上のストレートを投げる左の本格派投手。このピッチャーも巨人を除いた11球団がすでにリストアップしています。ちなみに巨人は長野選手の1位指名を公言してしまったため、いくらなんでもそれを反故にし中田・菊池両選手を指名して来ることはないと思います。

その菊池投手ですが、筆者も甲子園をテレビ観戦しましたが、本当に素晴らしい投手です。まさに超高校級という言葉がピッタリのピッチャーですね。ストレートの伸びも申し分なければ、変化球の腕の振りもストレートとほとんど変わらない。コンディションさえ良ければ今年の夏、優勝していてもおかしくはなかったと思います。

ですが気になるのはまさにそのコンディション。甲子園では背筋を痛めて思うようなピッチングができずに夏が終わってしまいました。この背筋痛が軽度であればいいのですが、もし長引いたり、後の選手生活に影響を及ぼすようだと、ドラフト以前に菊池投手の野球生命が心配です。

とは言え冷静に考えれば、まだ身体が出来上がっていない高校生があれだけの剛球を投げていれば、身体への負担も当然大きくなります。プロスカウトへのアピールという意味では全力投球は必要ですが、でも甲子園で勝つという目標においては、花巻東の監督さんがもう少し大人のピッチングを指導しても良かったのかなぁという思いにもなります。菊池投手のレベルなら、70~80%の力でも勝つためのピッチングができるはずですからね。

もしこの背筋痛が長引くようなことがあれば、2004年のドラフトで日本ハムがダルビッシュ投手を一本釣りした時のようなことが起こるかも知れません。当時のダルビッシュ投手は線の細さと故障を心配されて、ドラフト指名を避ける球団がほとんどでした。

ということで、今のところライオンズのドラフト1位候補は亜大の中田亮二選手と花巻東高の菊池雄星投手に絞られているようです。ライオンズとしては石井一久投手が現役のうちに若い先発サウスポーを育てたいという思いが強いはずなので、ひょっとしたら競合覚悟で菊池投手を指名しに行くかもしれません。

その運命のドラフト会議は10月29日です。9年振りにテレビ放送(地上波)もあるので、ファンとしてもこの日はテレビから目が離せない一日になりそうです。

2009年08月25日 04:01

第9回週間選手ページランキング

本日は8月17日~8月23日までの選手ページランキングを発表したいと思います。さぁ、先週はどの選手のページにアクセスが集まったのでしょうか?期待したいのは野上投手や木村投手と言った若手先発ピッチャーですね!そして気になるのは、ナカジのV9です!

第9回週間選手ページランキング(8/17~8/23)
1位 #3 中島裕之選手 475P(+80P) V9達成!
2位 #11 岸孝之投手 296P(+7P) 前回2位
3位 #1 栗山巧選手 157P(-198P) 前回3位
4位 #41 木村文和投手 149P 初登場
5位 #18 涌井秀章投手 114P(-4P) 前回5位
6位 #20 野上亮磨投手 103P(+47P) 前回10位
7位 #7 片岡易之選手 88P(-18P) 前回6位
8位 #14 小野寺力投手 85P(+7P) 前回7位
9位 #60 中村剛也選手 65P 前回ランク外
10位 #99 渡辺久信監督 62P(-4P) 前回8位

やっぱり中島選手は強いです!今週もダントツのアクセス数でV9を達成してしまいました。ライオンズでナカジの牙城を破るのは一体誰でしょうか?岸投手はここのところずっと2位をキープしていますからその可能性はあるかもしれませんね。月間MVP並みの活躍が出来れば、ひょっとしたら岸投手がナカジの連覇を阻止するかもしれません!?baseball

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2009年08月25日 03:39

○2009/08/23 西武vsロッテ18回戦

2:26
千葉ロッテ
埼玉西武 ×

埼玉西武vs千葉ロッテ 18回戦 西武ドーム(観衆:25,201人)
埼玉西武ライオンズ 8勝10敗0分

継投:○野上亮磨~Hベイリス~S大沼幸二
勝利投手:野上亮磨 2勝4敗1S 4.30
セーブ:大沼幸二 2勝4敗1S 2.13
ヒーローインタビュー:野上亮磨栗山巧


【ダイジェスト】


【ヒーローインタビュー】


【ゲームレビュー】
まるで昨日の岸投手の優勝への執念が乗り移ったかのように、ルーキー野上亮磨投手が素晴らしいピッチングを披露してくれた。正直なところ、今夜野上投手がここまでのピッチングをしてくれるとはまったく思っていなかった。西口投手ワズディン投手と、ローテ投手が次々と崩れていく中、野上投手の活躍はまさに救世主と言えるだろう。

野上投手を見ているとつくづく思うことがある。それは、ピッチャーはスピードがあるから打たれないということはないんだな、ということ。現在小野寺投手はファームで調整中だが、彼のストレートは常に140km台後半を叩き出す。非常に力のあるストレートだ。しかしそれでも打たれてしまう。一方の野上投手は、130km台後半しか出ないが、今日のように素晴らしいピッチングを見せてくれる。

では、小野寺投手と野上投手、一体何が違うのだろうか?筆者の個人的な考えとしては、それはストレートの質だと思う。ストレートの質とは、初速と終速に差があるかないかで決まる。初速とは投げた瞬間のスピードで、終速とはキャッチャーミットに収まる瞬間のスピードのこと。この2つにスピード差がないほど、質の良いストレートだと言うことができる。

今夜の野上投手のストレートは、まさにこの質が最上級だった。見ているだけで「ビュン」という音が聞こえてきそうなほどストレートに切れがあった。これはボールがしっかりと指に掛かり、スナップでボールにスピンを掛け、腕をしっかりと振り抜くことによって投げられる上質のストレートだ。スピードガンでは130km台後半でも、バッターが感じる体感速度は140km以上に見えたはずだ。

一方調子の上がらない小野寺投手のストレートは、上述した質が少し落ちている。結果を欲しがるあまり、時に腕力でボールを投げているように見える。腕の力でスピードボールを投げようとすると、スピードは上がったとしてもどうしても質は落ちてしまう。調子が上がらない時の小野寺投手は、腕をテイクバックした直後から全力で腕を振りに行ってしまう。これはきっと無意識なのだろう。やはり結果が出ないとどうしても焦ってしまい、身体に余分な力が加わってしまう。

正しいストレートの投げ方とは、ボールが指先から離れる瞬間だけ力を入れること。それ以外は、テイクバックからフォロースルーまでゆったりと腕を振るのがベストだ。ライオンズでこれが出来ているのはエース涌井投手と岸投手だろう。このふたりはストレートを投げる時でも腕の振りがゆったりとしていて、リリースの瞬間だけ力を入れている。

では、なぜリリースの瞬間だけ力を入れる投げ方の方がストレートに力が加わるのか?それはとても簡単なことだ。スローイングの最中ずっと力を入れていると、その力量の大半が分散されてしまう。だがリリースの瞬間だけ力を入れることで、指先から放たれるボールに対してピンポイントで力を込めることができるのだ。これはプロ野球選手でも意外と出来ているピッチャーは少ない。逆を言えば、これができるかどうかがエースになれるかどうかなのだろう。

今夜のピッチングだけであまりべた褒めし過ぎて、次回のピッチングで打ち込まれては困るのだが、しかし今夜の野上投手のストレートは、以上の観点から見て本当に素晴らしいボールが行っていた。例えば今日のストレートを100%としたら、70%でも3失点以下に抑えられるだろう。そして変化球で何か1つウィニングショットを持つことが出来れば、確実にローテーションに定着できると思う。現在はスライダーとチェンジアップが主体だが、右バッターに対して2シームなんかがあれば、もっと楽に打ち取れるようになるだろう。

さて、火曜日はいよいよ目下の敵である楽天との直接対決。その先陣を切るのはエース涌井秀章投手だ。前回は打線が援護できなかっただけに、明日は何とか先取点を取り、涌井投手を楽に投げさせてあげたいところだ。エースの好投で3連勝を決め込んで欲しい!

2009年08月24日 03:28

清原和博、西武ドームに再び立つ!



ライオンズクラシックの一環で今日、始球式に登場した清原和博さん。清原さんがライオンズのユニフォームに袖を通したのは、1996年以来だ。実に13年振りとなる。ファンとしては本当に感慨深い。清原さん自身「またこのユニフォームを着れるとは思っていなかった」とコメントしているように、やはり思い入れの強いユニフォームなのだろう。

ちなみに始球式で対決したのは渡辺智男さん(現西武編成担当)だった。ライオンズ黄金時代を支える同僚だった2人は、高校時代はPL学園と伊野商の主力として甲子園でしのぎを削った仲だった。清原さんはPL時代5回甲子園を経験しているのだが、そのうち3年の春のみ甲子園で決勝に進むことが出来なかった。そしてそれを阻んだのが伊野商のエース渡辺智男さんだった。ちなみにこの時清原さんは、渡辺投手相手に3三振を喫している。

清原さんのライオンズのユニフォーム姿にも感動したが、渡辺智男さんも現役時代とまったく変わらないしなやかなピッチングフォームだった。当時は150km以上のストレートをバンバン投げていて、筆者は当時子どもながらその球速に度肝を抜いた。その渡辺智男さんは1988年、潮崎哲也投手、鈴木哲投手、石井丈裕投手、野茂英雄投手、古田敦也捕手らと共にソウルオリンピックに出場し、銀メダルを獲得している。

ライオンズクラシックは来週火・水・木の楽天戦でフィナーレを迎えるが、27日のグランドフィナーレが凄い!なんと以下のOBが西武ドームに集結します!

石井丈裕(11)、松沼博久(15兄やん)、松沼雅之(16おとやん)、高橋直樹(17)、新谷博(17)、鹿取義隆(26)、山崎裕之(2)、片平晋作(4)、鈴木葉留彦(6)、田辺徳雄(6)、石毛宏典(7)、行沢久隆(8)、大久保博元(45デーブ)、大塚光二(23)、平野謙(24)、蓬莱昭彦(43)

黄金時代を知るファンにとってはまさに夢のような終結。当日はもちろん筆者も西武ドームに駆けつけたいと思います!

2009年08月23日 03:07

○2009/08/22 西武vsロッテ17回戦

3:05
千葉ロッテ
埼玉西武 1×

埼玉西武vs千葉ロッテ 17回戦 西武ドーム(観衆:31,333人)
埼玉西武ライオンズ 7勝10敗0分

継投:○岸孝之
勝利投手:岸孝之 12勝2敗 3.08
ヒーローインタビュー:岸孝之、上本達之


【ダイジェスト】


【ヒーローインタビュー】


【ゲームレビュー】
今夜の先発は岸投手だったが、まさに圧巻のピッチングだった。157球は今季最多で、完封勝利も今季初という内容。とにかくストレートが良かった。「伸びるようなストレート」とは、まさに今夜の岸投手のストレートのことだったと思う。低めにあれだけ伸びのあるストレートが決まったことを思うと、ロッテ打線が4安打したことを誉めてあげたい気もする。

やはりピッチャーの基本はストレートだ。ストレートが良いと、変化球の切れも増す。今夜はカーブの制球にちょっと苦しんだ場面もあったが、その分チェンジアップが良かった。特に左バッターへのチェンジアップは、あれはホームベースギリギリ付近までストレートとの区別が付かなかったと思う。それほどまでに今夜の岸投手のチェンジアップは冴えていた。

ヒーローインタビューで岸投手は言った。まだ優勝を諦められない、と。その通りだ。まだ諦めてしまうには早い。苦しい状況に変わりはなく、首位との差は11.5ゲーム。直接対決の数を考えると、逆転優勝も不可能ではない。首位日本ハムもインフル禍で連敗をしているし、ダルビッシュ投手も登板を1回飛ばすことになっている。ソフトバンクにしても、交流戦での貯金をやりくりしている状況であるため、なかなか目に見えて貯金は増えていない。

もしライオンズが残り39試合を3勝1敗ペースで勝つことが出来れば、貯金は20弱になる。そしてこのペースで勝つことが出来れば、慌てるのは日本ハムとソフトバンクだ。インフルエンザで選手が大勢離脱している日本ハムに、怪我人が絶えないソフトバンク。今こそライオンズが浮上するチャンスではないだろうか?岸投手の勝利への、優勝への執念をチーム一丸となって共有することが出来れば、去年のオリックスのような快進撃で突き進むことも可能なのだ。

明日の先発はルーキー野上投手だ。先発としてしっかりと試合を作っているだけに、打線がどれだけルーキーを援護できるかどうか。いや、筆者はできると確信している。岸投手にしろ、上本捕手にしろ、ヒーローインタビューで口にした言葉に強い優勝への思いが感じられた。まるで今日始球式に登場した清原和博さんの勝利への思いが乗り移ったような力強い言葉だった。

明日の試合もしっかりものにして、勢いをつけた状態で火曜日から楽天にぶつかっていって欲しい。ライオンズはまだまだ楽天よりも下にいてはいけないチームだ。ライオンズはパ・リーグで優勝して誉めてもらえるようなチームではない。ライオンズは、日本一になって初めて誉めてもらえる常勝チームなのだ。とにかく先のことなど考えず、目先の一戦、目先の一球を大切にプレーをしていってもらいたい。そうすれば然るべき時期、然るべき位置にいられるはずだ。

2009年08月23日 02:35

西武の4番に相応しいのは誰だ?筆者独自の4番哲学

ライオンズは今チームが非常に苦しい状況の中、怪我で4番打者をも欠くことになってしまった。怪我に強い中村剛也選手が、いくら大事を取ったからと言って欠場したからには、決して軽い怪我ではないのだろう。全治1週間~10日くらい掛かるかもしれない。そんな中注目された代役4番だが、渡辺監督はまず後藤武敏選手を起用し、そして翌日には中島裕之選手を起用した。筆者的にはどちらも4番を任せるに足る選手だと思っている。

その他4番候補としてはG.G.佐藤選手もいるが、G.G.佐藤選手が4番に座ることは今シーズンはもうないだろうと筆者は考えている。その理由を今日は、コラムとして書いていこうと思う。

まず筆者の野球論から見た4番像だが、単に打てるだけのバッターでは4番は務まらない。例えばもしG.G.佐藤選手が現段階で3割20本打っていたとしても、恐らく渡辺監督は4番には据えないだろう。渡辺監督自身常々語ってきたように、4番にはオーラがなくてはいけない。だがG.G.佐藤選手からはそのオーラがなかなか出てこない。

オーラがあったライオンズの4番といえば、誰もが思い浮かべるのが清原和博さんだろう。彼は本当に素晴らしい4番打者だった。もし清原選手がいなければ、ライオンズが常勝チームになれていたかは分からない。黄金時代を率いた森監督や、現ホークス監督で西武黄金時代は3番を打っていた秋山監督が口を揃えてこんなことを言っていた。「清原がもしチームバッティングに徹していなかったら、彼は三冠王になれていたはずだ」と。清原選手は現役時代、一度も打撃タイトルを獲得していないため、無冠の帝王などと呼ばれているが、しかしあれだけライオンズが優勝を重ねたことこそ、清原選手のタイトルではないだろうか?

さて、話を4番論に戻そうと思う。筆者が考える4番像とは、まず前述のオーラが1つ。打席に立つだけで、何かしてくれそうな雰囲気を持っているということだ。そして打席に立つだけで、球場全体のボルテージを上げられる選手であるということ。過去のライオンズでは清原選手、高木大成選手、アレックス・カブレラ選手らがそういうオーラーを持っていた。大成選手は4番タイプではなかったが、しかし大成選手が打席に立った際のドームの盛り上がりは、ファンならきっと覚えているだろう。

そして2つ目は、身長が180cm以上あること。185cm前後ならなお良い。ライオンズなら清原選手が188cm、カブレラ選手が185cm、中島選手が180cm、G.G.佐藤選手が184cmだ。なぜ身長が必要かと言うと、単純にリーチの問題である。190cm以上になると内角球に大きな弱点を抱えることになるが、185cm前後であれば、それほど内角球を苦にすることもない。そしてアウトコースに逃げていくスライダー系のボールにも届くため、バッター個人としてのストライクゾーンを広げることができる。ストライクゾーンが広がれば、ピッチャーは自ずとボールゾーンで勝負しなくてはいけなくなり、バッターとしてはそこからフォアボールを稼ぐこともできる。そういう意味でも身長は185cm前後が望ましい。

そして3つ目は、チャンスでホームランを打てること。やはりチャンスでホームランを打てないようでは4番打者としては格好が悪い。チャンスでホームランを打ってこそ4番バッターなのだ。今年のライオンズでは、中島・中村・後藤の3選手が自身のホームラン数の内1/3をチャンスで打っている。ちなみにG.G.佐藤選手は今年、チャンスでは1本もホームランを打っていない。

4つ目は、勝利にこだわれるという点。4番だからと言って、長打ばかりを狙えば良いというわけではない。むしろそういうバッターは、4番としては失格だ。4番を打つバッターは、常に勝利にこだわる必要がある。チームが勝つためには自分はどうすればいいか、そのことを常に考えながらプレーできるかどうかが、4番としての資質と言える。そういう意味では、清原選手はライオンズ史上最強の4番バッターだったと言えるだろう。

ホームラン数ではカブレラ選手に及ばないが、しかしカブレラ選手はチームバッティングをあまり好まない選手だった。シングルヒットで良い場面でホームランを狙いに行き三振をする、それがカブレラ選手だった。だが清原選手はそうではなかった。シングルヒットで試合に勝てる場面では、ホームランを捨ててチームバッティングに徹していた。西武球場で何度清原選手の勝利打点付きのライト前ヒットを見たことか。

今年のライオンズでは、中島・中村・後藤の3選手はやはりそれが出来ている。ヒットで勝てる場面はムリして長打は狙わず、反対方向へのバッティングを心がけているように見える。

そして5つ目だが、これはバッティングフォームにある。構えの段階でバットを立てていて、始動したらハンマースウィングができるバッターが4番として相応しい。なぜバットを立てる必要があるかと言うと、バットを立てて構えることでスウィング時に、より強い遠心力を得ることが出来る。つまりヘッドスピードが上がるということだ。逆に中島選手のようにバットを寝かせて構えるスタイルは、ミート重視だと言える。バットを寝かせて構えることで、始動前からバットをスウィングの軌道上に置くことができ、そうすることでボールを点ではなく、線で捕らえることが出来る。つまりミートをするための奥行きが広がるということだ。

またハンマースウィングとは、軸足に体重を残したまま、遠心力でバットを振り抜く打法のことである。ライオンズでは田淵幸一選手が得意としていた。ハンマースウィングをすることで打球の飛距離が飛躍的に伸びていく。ライオンズではG.G.佐藤選手がこれに近いスウィングを見せることがあるが、まだ安定感はないようだ。

以上のような筆者の4番論と照らし合わせていくと、今4番に相応しいバッターは中島・中村・後藤の3選手になると思う。中島選手は近年ホームラン率は高くはないが、しかしそれは3番を打っているためだろう。もし4番に座っていれば、毎年30本打つ力は十分にある。中村選手の場合は、チャンスでの打率が.280台と高くはない。これが.320を超えてくれば、4番としては文句のつけようがなくなるだろう。また後藤選手に関しては、まずは常に1軍にいるということが重要だ。常に1軍にいることができれば、ファームで見せて来たようなハイアベレージ、そしてホームランを打てるパワーは4番として十分なものだ。

そして後藤選手はハートが良い。チームの勝利のために最も熱くなれる選手の1人だと筆者は思っている。「もしもう一度腰痛を起こしたらその時は仕方ない、そういう気持ちでやっていかないと自分のスウィングができない」と公言している。怪我を恐れず勝利に貢献しようとするこの精神こそ、4番に必要なハートだ。G.G.佐藤選手にはこういう面をしっかり見習ってもらいたい。

筆者が心配なのは、ファンの心がG.G.佐藤選手から離れていってしまうことだ。現に日刊埼玉西武ライオンズでも、G.G.佐藤選手が活躍してもG.G.ページのアクセス数がほとんど増えてこない。ベスト10にもまったく食い込んでくる気配がない。こういう点から見ていっても、G.G.佐藤選手には何か大きなものが足りないのだろう。そのことにG.G.佐藤選手自身が気づいてくれれば、彼はもっと素晴らしい選手になっていけると思う。

日付が変わって8月22日は、ライオンズクラシックで西武ドームに清原和博さんが訪れることになっている。そして4番に座るであろう中島選手、何か因縁めいたものを感じずにはいられない。ライオンズの背番号3を背負う2人の競演。しかもこのタイミングで4番に座った中島選手。中島選手はもう不振は脱したと思う。背番号3の偉大な先輩の前で不振のままいるような中島選手ではない。22日の試合では、きっと豪快な一本を放ってくれると思う。

2009年08月22日 04:06

●2009/08/21 西武vsロッテ16回戦

4:07
千葉ロッテ 12 15
埼玉西武 16

埼玉西武vs千葉ロッテ 16回戦 西武ドーム(観衆:18,061人)
埼玉西武ライオンズ 6勝10敗0分

継投:●帆足和幸~松永浩典~藤田太陽~西口文也~山本淳
敗戦投手:帆足和幸 5勝4敗 4.24



【ダイジェスト】


【ゲームレビュー】
野球というスポーツは本当に難しい。ピッチャーが1失点に抑えても勝てない試合があれば、今日のように打線が7点取っても勝てない試合がある。本当に不思議なスポーツだ。ただ、今日はピッチャーが悪すぎた。打たれて失点するのならまだしも、与えたフォアボールが計10個。これでは試合にはならない。筆者の専門分野はピッチャーなのだが、さすがに今夜はピッチャーのことを語る気にはなれない。

ということで打線に触れてみようと思うが、今夜は今シーズン始まってから初めて、渡辺監督は1~4番までのオーダーを組み替えた。これまでは一貫して片岡栗山中島中村というオーダーを通して来たが、中村選手が前日の一塁守備で左脚付け根の裏を延ばし欠場したことで、打線を組み替えざるを得なかった。

その組み替えたオーダーは、片岡~原~栗山~中島という上位打線。今夜はこのオーダーがピタリとハマった形となった。1~4番までで8安打3打点6得点という暴れっぷり。しかも4人全員がマルチヒットなのだからこれも凄い。筆者としては原選手の2番起用には少し驚いたが、原選手曰く「絶好調が100なら、今は98~99です」と言う通り、見事なバッティングを披露してくれた。ライト前ヒットが2本なのだが、2本とも強烈な打球で、しっかりとバットを振り抜いてのバッティング。見ていて気持ちの良いスウィングだった。原選手にはこの調子で、これからも頑張って行ってもらいたい!

そして今日の試合決して見逃してはいけないのが6回の攻撃だ。1アウトから赤田選手がヒットで出塁し、ボカチカ選手もそれに続き、片岡選手が倒れた後の原選手の打席。この場面で2本目のライト前ヒットを放ったのだが、何ということか、赤田選手が三本間に挟まれて憤死してしまった。

しかしこれは赤田選手のミスではない。清家3塁コーチの判断ミスだった。赤田選手はチームきっての俊足ランナーで、トップスピードに入った時のスピードは本当に速い。そのため3塁でストップを掛けるのなら、最低でも3塁ベースの5メートル以上手前で3塁コーチはストップを掛けなくてはいけない。そうすることで、辛うじてスライディングで3塁ストップが可能になる。

だが清家コーチがストップを掛けたのは、赤田選手が3塁を駆け抜けようとした直前だった。恐らくアンツーカーにはすでに入っていたと思う。そんなところでストップを掛けられても赤田選手が止まれるはずはない。もうこの段階では赤田選手はコーチなど見ず、3塁ベースと進塁方向しか見ていない。赤田選手は3塁を駆け抜けたところで急停止を試みたが当然止まりきれず、そのまま三本間に挟まれてのタッチアウト。これはまるで最下位のチームがする野球だ。

筆者が記憶している限りでは、3累コーチのミスで負けた試合は今シーズン3試合目くらいだと思う。この時期にこんな低次元なミスをしているようでは、ライオンズは2007年に続きBクラスに転落しかねない。強い時期のライオンズにおいては考えられないようなミスだった。

筆者は今シーズンのライオンズのコーチ編成には、開幕前から不満を抱いていた。まず1軍の打撃コーチが森・黒田両コーチというのも納得が行かないし、足のスペシャリストだった河田コーチをなぜ1軍に昇格させないのかも分からなかった。筆者的には1軍打撃コーチを田辺・熊沢両コーチに、1軍3塁コーチを河田コーチにというのが理想だった。

逆にピッチングコーチには信頼を置いている。小野コーチにしろ潮崎コーチにしろ、現役時代は強心臓で大活躍されたピッチャーで、野球に必要な知識や視野の広さ、指導力も持っている。そのためピッチングコーチに関しては来年もぜひ小野・潮崎コンビで行ってもらいたい。だが打撃・走塁コーチに関しては、勝つことにこだわった布陣を敷いてもらいたいと思う。

1ヵ月前のチーム状態は非常に良かったのだが、1ヵ月経つとこうも変わってしまうものなのだろうか。野球というスポーツは本当に難しく、そして本当に不思議だ。今日はそんなことを切に思わせられた一戦だった。

2009年08月22日 02:32

サードベースコーチ

サードベースコーチには瞬時の判断力と決断力が求められる。まずサードコーチの最たる仕事は、1人でも多くのランナーをホームに返すこと。サードに向かって走ってくるランナーは、右中間のボールを見ることができない。そのためサードコーチがランナーの「目」になるわけだ。基本的にはサードに向かってくるランナーの指示を右手、セカンド付近を走るランナーの指示を左手で出す。

例えばランナー2・1塁という場面で、バッターがライト前ヒットを打ったとする。その際サードコーチが右手をグルグル回し、左手でストップの合図をしていたら、2塁ランナーはホームへ突っ込め、1塁ランナーはセカンドで止まれという意味になる。ライオンズでこの判断を正確、かつアグレッシヴに行っていたのが伝説のサードコーチ伊原春樹コーチだ。

走塁面においては、3塁ランナーのタッチアップのゴー&バックの指示を出すこともある。特に左脚を前において構えた方が早くスタートを切れるランナーの場合、グラウンドを背中にするためボールが見えない。そんな時ランナーはサードコーチを自分の目として使う。

その他サードコーチには、監督のサインをバッターやランナーに伝えるという役割も持っている。とにかく攻撃時においては作戦の頭脳となる存在なだけに、勝つためには中途半端なサードコーチを置くことはできない。逆を言えば、伊原春樹という伝説のサードコーチがいたからこそ80~90年代、西武ライオンズに黄金時代があったと言うこともできる。サードコーチとは、それくらい勝負を左右する存在にもなりうるのだ。

2009年08月22日 02:18

#41 木村文和

#41 木村文和 - Fumikazu Kimura

右投右打・投手(先発タイプ)
2006年高校生ドラフト1巡目
埼玉栄高~埼玉西武ライオンズ
東京都大田区出身、1988年9月13日生、181cm / 82kg
2009年推定年俸:700万円
球種:スライダー、カーブ


木村文和投手はプロに入ってからはピッチャー専任となったが、埼玉栄高校時代は強打でも鳴らす大型選手だった。1年生の頃から外野手としてレギュラーを張り、2年生ではすでにエースへと成長していた。甲子園出場こそ叶わなかったが、高校通算33本塁打は立派な数字だった。ドラフトではライオンズが投手として指名したが、中日では打者として指名するプランもあったらしい。

木村投手は田中将大投手や、増渕竜義投手、斎藤祐樹投手らと同じ歳で、いわゆるハンカチ世代の一人である。だが同年代の田中・増渕両投手が、自分よりも先に1軍で活躍する姿を見て焦っていくうちに、木村投手はイップスに掛かってしまった。もちろん現在は克服している。だがこうして遠回りした分、木村投手はひょっとしたら今後大化けするかもしれない。野球界は、苦労してもそこから這い上がってきた選手がよく活躍する世界。そういう意味でも木村投手の将来が楽しみだ。

チーム内では意外といじられキャラのようで、涌井投手と銀仁朗捕手からは「ボカチカに似ている」と言われているらしい。そしてさらに涌井投手からは「クイックがキモい」とも言われている。ちなみにボカチカ選手に似ているというのは肌の色だけで、涌井・銀仁朗の2人からすると、黒人なら誰も良いらしい。そしてクイックがキモいというその理由はナゾ。

木村投手は基本的にはストレートとスライダーでピッチング組み立てるピッチャーなのだが、スライダーを投げ始めたのは2008年からだと思う。それまではカーブを比較的多く投げていたと筆者は記憶している。ただ岸投手が投げるようなスローカーブではなく、どちらかと言うと石井一久投手が投げるようなスライダーに近いカーブ、いわゆるスラーブと呼ばれているようなカーブだった。その後渡辺監督直々にスライダーを教わり、現在ではカーブよりもスライダーを多投している。

ストレートのMAXは152kmとのことだが、先日の登板でもセットポジションから150km以上のボールを連発していた。非常に力のある重そうなストレートは、まさに剛球と呼ぶことができる。ボールの重さだけなら、ひょっとしたら涌井投手よりも上かもしれない。ただコントロールに難があるため、まだそのストレートの威力を本当の意味では活かしきれていない。

筆者が木村投手のピッチングフォームを見ている限りだと、上体に若干のブレがあるように見受けられる。年々下半身に安定感が増してきて、球威・コントロール共に向上してはいるものの、上体に僅かなブレがあることでリリースポイントが安定せず、ボールを思うようにコントロールできずにいるのではないだろうか。そして恐らくその原因は、左足にあると思う。

木村投手の現在のピッチングフォームは、左足を上げて踏み込む際、前後に2度ほどカクカクと僅かに動く。この僅かな動きを省略すれば、もう少しコントロールが安定するような気がする。やはりどんなに素晴らしいストレートを持っていたとしても、ストライクゾーン内でコントロールができなければ宝の持ち腐れになってしまう。

だが木村投手が今後コントロールがさらに安定し、チェンジアップや2シーム、SFFなどを覚えていけば、かなり勝てるピッチャーになるのではないだろうか。何よりも見ていて、マウンドで投げることが楽しくて仕方ないように見える。野球は、まずは楽しむことが上達の第一歩だ。まだ3年目の木村投手だが、これから4年目5年目が非常に楽しみなピッチャーである。

2009年08月21日 16:05

●2009/08/20 ソフトバンクvs西武18回戦

2:55
埼玉西武
ソフトバンク ×

福岡ソフトバンクvs埼玉西武 18回戦 ヤフードーム(観衆:34,656人)
埼玉西武ライオンズ 8勝8敗2分

継投:木村文和星野智樹~藤田太陽~山本淳
敗戦投手:木村文和 0勝1敗 3.86


【ダイジェスト】


【ゲームレビュー】
今夜は木村投手がプロ初先発のマウンドに登った。ファームでは1勝10敗、防御率・与四死球率共に6.39、そして奪三振率は9.64。与四球率だけを見ても正直もう少し荒れるのかなと思っていた。だが1軍でのマウンド捌きは実に堂々としたものだった。本人もコメントした通り、木村投手は本当に楽しそうに投げていた。

終わってみれば5回を投げて5安打3失点2四球6奪三振という内容。プロ初先発ということを考えると、十分合格点を与えられる内容だった。これで恐らく来週も先発としてマウンドに上がることになるだろう。今夜の木村投手のピッチングは、それだけ評価できる内容だった。

小久保選手に打たれたホームランは、完璧な失投だった。スライダーがど真ん中に入ってしまい、それを逃さずにジャストミートされた。防げる一発ではあったが、しかしここは打った小久保選手を誉めるべきだろう。だが直後、田上捕手に打たれた2ランは痛かった。内角低めへのストレート(逆球だったと思う)だったが、上手くバットを巻かれてスタインドインされてしまった。ボール自体は決して悪くはなかったため、やはりこれも打った田上捕手を誉めるべきなのかもしれない。やはり上位を狙うチームの集中力は素晴らしいと思う。

木村投手は5回を投げて6奪三振だったわけだが、ストレートの威力は筆者の想像以上だった。先日のリリーフ登板の時よりも、ストレートに勢いがあり、そして重く感じた。あれだけのストレートがコースに決まれば、当たってもそうは飛ばないだろう。となるとやはり課題は変化球。スライダーのコントロールがまだかなり甘い。

スライダーはスタミナを消費せずに投げられる球種ではあるが、木村投手のような本格派であれば、フォークやチェンジアップを覚えた方が良いような気がする。特にあの腕の振りでチェンジアップを投げられたら、バッターは恐らくは手が出ないだろう。もしくはスライダーよりもストレートに近い、カッター(カットボール)でも良いかもしれない。スライダーほどミートされる危険性がないため、被打率も向上すると思う。

渡辺監督も新人時代は、ファームではまったくストライクの入らないノーコンピッチャーだったらしいが、1軍に上がった途端ノーコン病が治った。そしてその後の渡辺久信投手の大活躍振りは周知の通り。木村投手も41番を受け継いだだけあって、久信イズムも受け継いでいるのかもしれない。2軍では1勝10敗でも、今夜のピッチングはそれが俄かには信じられないほどの好投だった。

打線がもう少し援護できていれば、恐らく6~7回まで投げていたかもしれない。だが援護を得られずの5回降板。これは渡辺監督の親心もあったのだろう。今夜の内容を見て、次回も先発での登板を決めていただろうから、次のために、良いイメージのままでマウンドを降ろさせてあげたかったのだと思う。

昨オフは、この木村投手が先発ローテーション入りすると期待されていたのだが、結局オープン戦で結果を残すことができず、プロ初先発は8月下旬まで延びてしまった。だが期待以上のピッチングを見せてくれたと思う。チームが苦しいこの時期、本当に活きの良いピッチャーが出てきてくれた。あとは打線が、木村・野上という若獅子たちのためにどれだけ援護できるかどうかだ。

さて、今夜は41番を受け継いだ投手の先発だったが、明日は47番を受け継いだ投手の出番だ。帆足投手には完封を目指して頑張ってもらおう!

2009年08月21日 03:48

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