●2009/06/27 西武vsソフトバンク11回戦
| 3:24 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E | |
| ソフトバンク | 0 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0 | 4 | 10 | 12 | 0 | |
| 埼玉西武 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 6 | 7 | 0 |
埼玉西武vs福岡ソフトバンク 11回戦 西武ドーム(観衆:30,200人)
埼玉西武ライオンズ 6勝4敗1分
継投:●石井一久~岡本慎也~許銘傑~三井浩二~小野寺力~山本淳
敗戦投手:石井一久 3勝6敗 5.49
ホームラン:中村剛也(23号)
【ゲームレビュー】
今日先発したのはベテラン石井一久投手。だが立ち上がりは最悪と言ってもいい内容だった。フォアボール、連打、ホームランなど、もっと失点していても不思議ではなかった。
Yahoo!動画にて最初から観戦していたのだが、今日の一久投手は体重移動がスムーズに行っていなかった。特に右足に体重が乗り切っていなかったように見えた。調子がいい時の一久投手であれば、踏み込んだ右足がかなり突っ張った状態になるのだが、今日の立ち上がりはそれがまったく見られず、しかも投球練習時にはその右足の踏み込みでバランスを崩すシーンも見られた。
一久投手の場合、この右足の踏み込みが浅くなるとストレートが走らなくなってしまう。スライダーとカーブは最初から良かったように感じたが、しかしストレートが走っていない分、変化球に手を出してもらえなかった。
だが4回くらいからだろうか。まるで別人に変わったかのような修正を見せた。急にストレートが走り出し、3回まではすべて見送られていたスライダーを、空振りしてもらえるようになった。これでピッチングが一気に楽になったように見えた。右打者に対しても内側に速いボールを見せることで、外側からコーナーギリギリに入ってくるスライダーで勝負できるようになった。
最後6回に失点をしてしまったが、この失点はスタミナ切れだったのかなという感じだった。ボールに切れが出なかった3回までにかなりの体力を使ってしまっていただろうから、いつもより早めにスタミナが切れてしまったのだろう。ピッチャーの場合同じ100球という球数であっても、調子がいい時と悪い時での体力の消耗はまったく違ってくる。調子が悪い時はだいたいが身体(フォーム)のバランスが悪くなっているため、余分なところに力が入ってしまい、それが体力を著しく低下させてしまう。
ライオンズでバランスが良い投手といえばまず涌井投手が思い浮かぶが、涌井投手の場合はフォームのバランスが素晴らしいからこそ、終盤になっても球威に衰えが出てこないのである。そしてこのバランスを支えているのは、涌井投手の人並み外れたランニングの量。
さて、今日はもう1人ピッチャーについて語らせて欲しい。小野寺力投手に関して。小野寺投手は本当に素晴らしい資質を持ったピッチャーだと思う。筆者も入団時から期待しているピッチャーなのだが、なぜ小野寺投手はなかなか一人前になれないのか?それは優しすぎる性格にあると思う。小野寺投手のブログを毎日読んでいると思うのが、「この選手は本当にファンを愛し、大切にしているな」ということ。これを読んでくださっている皆さんもよく知っていると思いますが、小野寺投手は球界きってのナイスガイ。
しかし野球界には、「良い人はピッチャーとしては成功できない」というジンクスがあります。つまり性格が優しいと、バッターの胸元をえぐるボールを投げられない。そういう厳しいボールを投げられないと、どうしても外角でしか勝負できなくなってしまい、バッターにもそこを狙われるようになり、結果かんたんに打たれてしまう。
小野寺投手は、今日ホークスで先発した杉内投手を見習うべきだろう。杉内投手は野球選手としては決して恵まれた体格ではない。しかし今や球界を代表するサウスポーになった。その1つの要因が、誰よりも強いハートを持っているという点だったと思う。杉内投手は数年前不様に打ち込まれた試合でノックアウトされ、ダグアウトに戻ると自分の不甲斐なさに激昂し、左手でベンチを何度も殴りつけた。左手といえば杉内投手の利き手。城島捕手が慌てて止めに入ったが時すでに遅し。左手は血まみれになり、この怪我が原因でこの一年を棒に振ってしまっている。
小野寺投手にも、そんな杉内投手のような燃える心を持ってもらいたい。しかも2人は同じ歳で55年会(松坂世代)でもよく顔を合わせる仲だろうから、刺激を受けないわけはないと思う。ちなみに今日の杉内投手は、敵ながら天晴れなピッチングでした。
そういえば以前は、ライオンズにも燃える心を持ったバッターがいました。今は球団職員としてチームを支えてくれている高木大成さんです。彼は現役時代、「ここで打たなきゃ男じゃない!」というようなチャンスで三振してしまい、ダグアウトに戻ると三振した自分に怒りをぶつけるかのように、バットでダグアウト前の柵をぶっ叩くという姿を見せたことがありました。当時はレオのプリンスと呼ばれるような甘いルックス、そして穏やかな性格からは想像もできないような姿でしたが、しかし大成さんは野球に対し、それだけの情熱を傾けていたということをファン、そしてチームメイトに見せてくれました。
もし小野寺投手に杉内投手や高木大成さんのような本物の闘志が芽生えれば、まさに球界を代表するクローザーに成長すると思います。グラマン投手のおこぼれをもらう形ではなく、グラマン投手から奪い取るという形で、小野寺投手には真の守護神になっていってもらいたい、今日の試合を観ていてそう切に思った筆者なのでした。

2009年06月27日 17:38
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